車山準指検定会サポート

SAJでは、インストラクターの資格として準指導員、指導員と2種類を定めています。準指の受検資格は1級の保持者。指導員は準指として3年経過した者(の筈)です。準指の検定を受けるためには、秋から、理論、実技の講習を受け、スキー滑走技術だけでなく、教授法、救急法、スキーの歴史まで幅広く勉強、練習する必要があります。そして、その最後に実技10種目の検定があります。
今回、クラブ員が1名受検するため、そのサポート(平たく言えば応援だけど、現場で滑りのビデオを撮ったり、検定直前まで来ている防寒具を預かったり、クラブによっては温かい飲み物を用意したり・・・と、F1レースのメカニックのようなもの。)として、車山へ行ってきました。

11日(土)
前日、職場の呑み会があって、3時近くまで呑んでいた。家に戻り、荷造りをしたらピックアップまであと1時間。まぁ、自分が滑るわけではないから・・・と、わずかな仮眠をとる。
4:45。予定通り、仲間のクルマが拙宅へ到着。忘れ物を取りに戻って貰ったりして、5時過ぎに集合場所のHIROへ。ここでクルマを乗り換えて6人で車山へ向かう。例によって記憶はなく、気付いたら車山である。8時くらいに到着。

検定は10日から始まっており、受検者、先乗りしていたサポーター達は、既にゲレンデへ出ている。宿のバスでゲレンデへ。「車山は寒い」という先入観があるので、フリース1枚余分に着込み、カイロまで貼り付けて完全防備。

ゲレンデにつくと既に2種目が終わっていた。昨年に比べ、かなり早いペースで検定が進んでいるようである。例によってバーンはカリカリ・・・と思ったが、思いの外、滑りやすい。スキー場側のご苦労で、カリカリのバーンを一生懸命整備した節が感じられる。

最初に見たのは緩斜面の種目。うちのクラブの得意とする種目でもあり、今回の受検者も自信のある種目。全く、問題がなく(と、ぴなには見えた。事実、うちの受検者はにやにやしながら滑ってきた・・・ように見えた)、本人はもちろん、サポーターの表情も明るくなる。

少し早め、11時に食事を取る。実は、前日の酒が残っており、小生は山菜うどんを食べる。ビールはなし。今シーズン、スキー場の昼飯でビールを呑まなかったのは始めて・・・。とても呑める状態ではなかった。

午後の検定は1時半からなので、1時過ぎにゲレンデに出て、軽く足慣らし。クラブからの受検者の他にも姉妹クラブのMPD(先日、合宿に合流)からも3名受検、さらに、昨年車山で知り合った仲間も受検しているので、並行して行われる2種目のバーンを行ったり来たりしながら応援。
途中、昨年の検定サポートの際に泊めて頂いたペンションserow(セロウ)のオーナーさんが、愛犬スピカ(黒のラブラドールリトリーバー)を連れて斜面を上がってこられた。何でも、今年も受検者が宿泊してきたとのことで様子を見に来たそうだった。(この宿は、愛犬家にはお奨め)

3時過ぎにこの日の全種目が終わり、フリーで滑る機会を得る。それまで仕切られていた検定バーンも少し滑ってみる。確かに滑りやすくはなっているが、それなりに厳しいバーン。

16:30の迎えのバスに乗り、宿へ戻る。上述の昨年知り合った仲間の会社の保養所。今回は、我々で貸し切り状態。受検者2名にサポート8名。早速、初日、二日目の検定のビデオを見る。なかなか、うまくまとめている感じだ。
18:00。隣のペンションで夕食をとる。(この保養所、管理は隣のペンションに委託しているらしい。)オイルフォンデュ。最初はちゃんと串に刺して食べていたが、だんだん面倒くさくなり、鍋に具を放り込みながら食べる(笑)。
食事後、受検者二人は板のチューンナップ、小生はソフト屋さんの仲間にバタやん(ThinkPad701)の具合を見て貰う。お陰で2ヶ月ぶりに完全復活する。

20時過ぎ、近くのホテルの風呂(サウナも露天もついてある立派なもの。惜しむらくは「温泉じゃない」こと。700円。)を借りにいく。チラチラと小雪が舞い始める。脱衣所で仲間が小銭入れを盗まれるアクシデントあり。風呂から帰り、21時くらいから飲み始める。たまたま付けたテレビで「フォレスト・ガンプ」をやっていたので、皆、言葉も無く観る。DCの景色が多数出てきて懐かしかった。ウォーターゲート事件が生まれた頃という世代がいたのにはびっくり。

23時過ぎ、相次いで後発隊(仕事の都合で土曜日夜からのサポートが4名。)が到着。このころには雪は本降りになっている。明日の天気が心配。再度、合流組とともに検定のビデオを見る。
スキー談義でいろいろ盛り上がるも翌日も検定があるので、早めに(とは言っても1:30にはなっていたが)切り上げる。

12日(日)雪のち晴れ
6:50起床。例によって、隣のペンションに朝食を取りに行く。夜の間中降り続いたらしく雪は15センチは積もっていたろうか。歩くのに難儀する。食事を取っているうちに雪はさらにひどくなり横なぐりとなる。

8:00宿のバスでゲレンデへ。最終日のこの日は8:30からフリーのパラレル。つまり、大回り、小回り、何を入れても可。受検者としてはセンスの見せ所でもある。雪は小やみになったものの、ガスがひどく、風も強い。リフトも部分運行だし、スタート地点に行くのも一苦労で、青氷を超えていかなければならない。受検者の中にも足をとられて斜面を落ちていく人もいたくらい。おそるおそるスタート地点へ。
スタート地点に立ってもゴールが見えない。逆に言えば、検定員からも受検者の滑りのかなりの部分が見えないことになる。積雪もあり、整地していない、見えないバーンを滑るのは怖いものであろう。

この日は、スタートのサポート。下で2台構えているビデオ班に無線でスタート順を伝えたり、下にいる師匠からのアドバイスをスタンバイしている受検者に伝えたり、防寒具を預かったり・・・。何よりも、受検者の過度の緊張をとりつつ、かつ、適度な緊張を保つ。結構、間合いが難しい。

9時過ぎ、検定開始。通常なら行われるインスペクション(受検者による検定バーンの下見)もリフトの運行状況によるのか、あるいはガスのせいか取りやめになり、いきなり本番。最初から数名が滑る間は、ゴールが全く見えない。1番手はさぞかし勇気がいったことであろう。

ところが、どうしたことか。早い順番のMPDの仲間が滑る一瞬だけ、まるでモーゼが海を渡るように、さぁーっとガスが切れる。順番待ちの受検者、サポーターの間から喚声が起こる。しかし、その後、すぐにガスる。彼女の行いはよっぽどいいらしい
検定は進み、開始後30分くらいしたところで、今度は本格的にガスがとれた。MPDの残りの二人も無事滑る
うちのクラブの受検者が滑る少し前になり、突然、役員から「サポーターの方々はデラがけ(横滑りやプルークファーレンで、バーンのでこぼこを均すこと)をお願いします。」との要請。うちのクラブのサポーターはスタート地点にはあと2名いたので、ぴながデラをかける。受検者のために丁寧に横滑りでかけていたら「お気持ちはありがたいですが運営の都合もありますので、プルークファーレンでお願いします。」と言われてしまった。

で、うちのクラブの受検者がスタート、デラがけをして下に降りたので、コース中ほどで応援。随分丁寧な滑りだ。よし。その後、斜面をスタート地点までえっちらおっちら登り、残る仲間に声を掛けに行く。

11:30検定終了。15:30の発表までは時間がある。ここで、昨夜から降り続いた新雪を逃す手はない。これが滑り納めとなるであろうぴなも、検定に使われたいろいろなバーンを仲間と滑る。昼食後、宿の撤収に戻る予定だったが、その役を買って出てくれた仲間がいたので、お言葉に甘え、7名ほどで残り滑り続ける。それにしても、今シーズン、雪を求めて例年になく、いろいろなスキー場へ行って、ことごとくハズしてきたのだが、さしたる期待も無く訪れた車山で、こんな雪に巡り合うとは、スキーの神様も味なことをしてくれる
クラブの指導員S井が残ったので、一緒に滑り、1本ごとにアドバイスを受ける。特に、カービングターンの際の膝の使い方を教わる。途中、悪魔の板を履かせてもらう。やはり悪魔なのだが、そろそろ来年辺りは乗り換えが必要そうだ。
最後の方は、カービングを忘れ、ずらしをいれた「コンフォート」という「気持ち良い」すべりでシーズンに別れを告げる。

たっぷり滑り、15時過ぎ、閉会式・発表会場に受検者を送り出し、バスで宿へ戻る。着替えて、荷物をまとめ、ドキドキしながら結果の無線連絡を待つ。とはいうものの「大丈夫だろう。」という雰囲気。「前祝い」と称して、缶ビールなんぞを皆で空ける。
なかなか連絡がない。・・・・どうした???

16:30、発表会場から、受検者2名、師匠他が戻ってきた。「駄目でした・・・。」 えーーーーっ? 一瞬、何が起こったのか判らない。
半年間の頑張りを横で見ていたのでかける声が見つからない。

17:00宿発。途中、SAで簡単な夕食をとり、20:45HIRO着、クルマを乗り換えて21:00ジャスト拙宅着。


【データ】

滑走日 :00年3月11〜12日(シーズン通算滑走日数 32日)
ゲレンデ:車山高原
アクセス:往路3時間、復路4時間(途中の食事含む)
天候  :初日曇り、二日目雪後晴れ
リフト待:長くて3分。
リフト券:1日券4,300円
     ただし、車山は各種割引券あり。
今回は、宿の割引券(3,000円)と前回2月にリフト券を買った際に貰った
1000円の金券を 使い、実質2000円。
ゲレ食 :レストランヨーデル(和食部)
      山菜うどん 700円

【おこづかいちょう】

宿泊費  : 4,000円(1泊2食、夕食時のワイン代含む)
交通費  : 8,000円
リフト代 : 4,000円

 計    16,000円

シーズン計  443,630円



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