あとりえSカナダツアー

今年も参加したっす、あとりえSのカナダツアー。昨年は9人(+現地在住のハシウラさん)と大勢だったけど、仕事の都合がつかない人もあり、Blacktaskをバックに撮った右の写真とおり5人と昨年の半分。
しかし、その分、濃いツアーだった。10人と5人では、リフトに乗っても、滑ってても、待ち時間が違うし・・・

今年は、昨年と逆にWhistlerが4月22日で営業終了し、Blackcombを滑ることになった。聞くところによれば、WhistlerBlackcombの頂上をつなぐゴンドラを建設することになり、Whistler側から工事を始めるので先に閉じたのだそうな。

昨年はハシウラさんのガイドで滑ってたけど、彼が帰国してしまった今年は、ゲレンデマップを片手に、あっちのコース、こっちのリフト。斜面をのぞき込んでは「ここ行けそうじゃない?」、リフトの上から「あそこ、おいしそう??」ってな感じでコースを開拓していく気分での、アドベンチャーなツアーでした。
ところが、苦労してアクセスしたコースが、別のリフトのすぐ脇だったり、蛮勇を奮って飛び込んだ林が、かなりメジャーなコースだったり・・・。いくら飛び回っても、お釈迦様の掌から抜けられない孫悟空の気分を味わっていました。いやぁ、懐が広いぞ>Blackcomb

28日(土)

GWの初日、昨年同様、17時成田空港集合。

この週は宴会続きで、結局、当日の朝からパッキング。昨年の経験もあるし、結局はスキーなので、それほど慌てる必要もなし。
今年のポイントは、「着替えは少な目、足りなくなれば現地調達」。これに、水着、サンダル、箸、調味料(味噌だれ、麺つゆ)、DVD数枚が+αの持ち物。
ウェアを迷った。地味な今のウェアにするか、カナダらしく赤いウェアでいくか、春らしいオレンジ色のウェアでいくか・・・。結局、雨の日の予報があったので、撥水性が残っている今のウェアにする。加えて、ポンチョも持参。

成田のお約束午前中かかってパッキングを完了。昼までは天気も良かったが、昼過ぎにだんだん雲行きが怪しくなってきたので、雨に降られないよう、多少時間に余裕を持って出発。

昨年は「大井町線−都営浅草線−(押上)−京成線」のルートだったが、定期券の有効利用と乗換の便を考え、「大井町線−東横線−日比谷線−(上野)−京成線」とした。自由が丘駅にエスカレータができたのと、上野の地下通路が整備されているのを知ったのがポイント。
そう言えば、ここ10年以上、成田エクスプレスを使っていない。料金は3分の1で、所要時間は20分ほどしか違わないのだからなぁ。

京成特急で成田に向かうと、だんだん雨足が激しくなる。強風のため江戸川の鉄橋を渡れないとのアナウンス。小岩駅で風待ち。隣に座ったご夫婦は時間ギリギリだったようでソワソワ、おいらは1時間ほど早いので焦りはなかったが、風や雷で飛行機が飛ばないのではないかと心配。

無事、15分程の遅れで第1ターミナルに到着、皆さんと合流してチェックイン、出国手続き。GW初日だが、ウィングが拡がったこと、集合が17時と遅い時間だったこともあり、いずれも待ち時間なし。
海外旅行のおいらの儀式、出国時の「成田でビール」に皆さんに付き合って頂いているうちに搭乗時間。

Shannonの滝定刻19時発。飛行機の隣の席は若い女性。ずっとだんまり・・・ってのに耐えられないので、座るなり挨拶。ヴィクトリアの友人を訪ねるとのこと。楽譜を読んでいたので聞けば、ジャズバンドをやってるんだそうな。

既に、成田のビールで土台は出来ている。ジンとソーダとライムを頼んで喉を潤す。ソーダの銘柄は「Canada Dry」。普段意識してなかったが、これもカナダ製品なのか・・・。気分10%高揚(当社比)
食事が始まったら、赤・白のワインを一本ずつ(っても、180mlの小さな瓶だが)。食後酒はベイリーズ・・・。あはは、呑みすぎ。でも、客室乗務員のおじさん、おいらの注文に何となく嬉しそうだったぞ。

9時間のフライト、日付が戻って28日12時ちょっと前にバンクーバー空港着。昨年の到着時は土砂降りだったけど、今年は晴天! 天候が違うとこうも街の印象が違うのか。
ウィスラーまでの2時間半ほど、ミニバスの助手席に陣取って、移りゆくバンクーバーの景色を楽しむ。商売柄、自転車専用道路の整備状況とか、Lion Gate Bridgeの美しさ(SFのGolden Gate Bridgeと同じ設計家なのだそうだ)とか、カナダを東西に貫く一号線は7800キロだとか、そんなことが気になる。
そういえば、ご当地のプロホッケーチームであるカナックスがNHLのワールドシリーズに出ているそうで、チームの旗を付けたクルマがたくさん走ってた。
ウィスラーへの山道、Sea to Sky Highwayなんていう洒落た名前がついているようだが、2010年のオリンピックに向けて4車線化の工事が進められていた。右は断崖、左は絶壁、しかも鉄道が張り付いている。間に合うんだろうか?

途中、ShannonFallsという立派な滝(左の写真)で小休止。昨年は通り過ぎただけだったが、落差335メートル、華厳の滝の3倍、東京タワーと同じくらいなのだから、これだけでも十分客が呼べる規模。今年は雪が多いので、水量も多いそうで、素晴らしい眺めで、多分マイナスイオンもたっぷりだったろう。

Black'sPubの飯15:00昨年と同じブラッコムロッジ着。男性部屋(2人)と女性部屋(3人)に分かれてチェックイン。荷物を解き、ひと休みしてから現地の旅行代理店でリフト券を購入。天気予報は5日間のうち1日は雨とのことだが、スキーをしないからと言って、雨だと他のアトラクションもつまらないので5日券にする。168.5ドル。

その足で、ゴンドラ乗り場すぐのBlack's Pubで夕食。
考えてみれば、バンクーバー到着直前に、軽食が出たきりだから、腹も減る訳だ。乗りの良いフランス系カナダ人のウェイトレス(マヒルという名前だった)とのやりとりを楽しみながらオーダー。チキンウィングをextra hotにしてもらう。うまい。このほか、右の写真のとおり、コーンチップス、ヤムいも揚げ、シーザーサラダで何種類かのビールを呑む。
このあと、買い出しをして部屋に戻り、天気予報をチェックしながら、軽くウィスキーを呑み、0時過ぎにベッドに入る。40時間以上の長い一日が終わる。窓の外は、Whistler Villageの中心、ヴィレッジスクエア。特に放歌高吟する人がいる訳ではないが、建物が広場を囲んでいるせいか、かれらの話し声がかなり反響して、遅くまで聞こえていた。

29日(日)晴れ〜曇り

時差ボケで7時にパッチリと目覚める。このロッジはキッチンがついており、朝食は毎日自炊することに。昨年同様、女性陣が男性部屋に来て、準備をしてくれる。パンとサラダ、ソーセージ、ヨーグルトとスープの朝食。おいらはコーヒーをわかし、スープを作る。

滑走初日、9:10スタート。今回のツアー唯一の週末。営業リフトが最も多いはずの日である。まずは、ゴンドラExcaliburとリフトExcelerator ExpressJersey Cream Express(以下、JCE)を乗り継ぎ、7th Heavenゲレンデへ。

黒いとさか雪の量は多いのだが、堅めの少々滑りにくい雪。あたり一面、どこでも滑れる広い広い斜面。ゲレンデというよりも雪原。Cloud 9を滑って、7th Heaven Express(以下、7HE)で再び登る。Lakeside Bowlに向かうが、カリカリでおっかない。おそるおそる斜滑降で進むと、Blackcomb Peak(左の写真の黒いトサカ)がごく間近に見える。

再度7HEで登り、もうひとつのエリアであるBlackcomb Glacier(氷河)に移動。Crystal Hut方面にトラバースするがリフトもレストランも営業していない。大きめのレストランのあるGlacier Creekに戻って昼食。

さすがに日曜日のこの日はレストランも混んでいた。WhistlerのRoundHouseと同じシステム。パスタ・ピザ、アジア(ライス・焼きそば)、グリル(ハンバーガー)、スープのコーナーから選べる。おいらは、ビールとスープ(ミネストローネ)で昼飯。

午後は、レストランの前のJCEに乗り、7th Heavenをめざす。Panoramaを滑り、7HEに乗り、迂回路のGreen LineからSolar Coaster Expressに移動、Springboard(踏みきり板)を滑る。真っ平らの気持ちがいいコースで2本続けて滑る。後はどこを滑ったっけ?

ヴィレッジまで滑り降りられるとのことでGreen Lineで下山したが「滑れる」ギリギリの雪。板が可哀想。

一日の滑走の締めはビール! ゴンドラ乗り場横のThe Garibaldi Lift Companyで乾杯! ビールが呑めない1人を除き、残りの4人でピッチャーひとつ。この儀式は毎日続いた。

晩ご飯は昨年も入ったThe High Mountain BrewHouse restaurant。名前の通り、地ビール工場に併設のレストラン。ラガー2種類とエール3種類、スタウト1種類が楽しめるが、ピッチャーで注文できないのが難点。スパイシーなポテトフライ、チキンサラダ、ピザ、パスタと注文。 どれもうまい。

部屋に戻り、おいらのデジカメとテレビをつなぎ、この日撮った写真をスライドショーで映し出し、一日の反省(笑)。これも毎日の儀式になった。
さらに、持参のDVDを見ようとするが、「わたスキ」や「スキージャンプペア」などのDVDは相性が悪いのか再生できず、友人から貰った「カノッサの屈辱」や「プロジェクトX」等が再生可だった。これらを観ながら軽く呑む。これも連日の儀式に。日付が替わる頃に就寝。

30日(月)晴れ

いい天気である。7:30に朝食準備、昨日とほぼ同じメニュー。出発も昨日と同じ9:15。
滑走2日目。月曜日のため、営業しているリフトも半分以下である。

プロのスノーボーダーさんExcaliburゴンドラで上がり、Excelerator Expressに乗っていると、リフト下のコースが良さそうだった。Honeycomb(蜂の巣)というのがそのコース。きっちり整地され、実際に滑っても、とても気持ちがいい。天気もいいし、軽い足慣らしのつもりが、既に、脳みそから「気持ち良い物質」が漏れてきてしまった。2本続けて高速大回りで滑る。

かなりハードな足慣らしを終え、Jerseycream側に降りる。ここで、吉田さん知り合いの女子スノボ・クロスの元全日本の方と遭遇。記念写真をパチリ(右の写真)。Jerseycream Wallを滑る。

この時点で既に昼近くに。午前中リフト4本が精一杯の感じである。

2300mのハンバーガー屋さん天気が良いので、標高2284mのHorstman Hutで昼食をとることに。7th Heaven側に移動。Horstman Hutではウッドデッキでハンバーガーを焼いていた。

春スキーのお約束、ブラックタスクを眺めながら外で食事。皆考えることは同じで、小屋の中はガラガラ、外ばかりが混雑。
おいらはチキンバーガーにチーズを乗せて貰う。ここは野菜は載せ放題。ついつい欲張ったが、タマネギは晒していないのか辛くて、涙もの・・・

少し寒くなってきたので、食事が終わったら早々に滑り出す。ちなみに、この小屋、いかにも山小屋らしく、トイレはくみ取り式であった。

Southern Comfort(南の快適)を滑った後、前日に怖い思いをしたLakeside Bowlでリベンジ。昨日でコースの状況も判っているのと、太陽のお陰で雪が多少緩んでおりXhiggy's meadow(シギー?の牧草地)を難なく降りる。一番外側のSluiceway(人工水路)も滑り、リベンジ達成。
Glacier Creekに戻り、小休止。ブラジルビールを頂く。

Gandydancer(保線区員)を滑り、そろそろ下山・・・のタイミングで、おいらは気の迷いで、Stoker(釜焚き)コースに分かれて行ったら、残る4人とはぐれた。
ゴンドラ駅に営業時間ギリギリ(と思いこんでいた)16時3分前にひとり到着。先に行ったはずの本隊がいないので、慌ててゴンドラに乗り込む・・・、が、実は本隊は後ろ。
逆においらを「ケガでも?」と20分以上待ってくれたそうな。申し訳ない・・・

迷惑のお詫びに、ヴィレッジのAmsterdam Pubでの締めの一杯を皆さんにおごる。

この日の晩飯は自炊することになりる。マーケットプレースのスーパーで、めいめいが焼きたい肉を選ぶ。何故か、今年はどこにもPrime ribが売ってない。

おいらは、自分の肉(rib eye)の他、みんなの分の付け合わせも担当。日本から持ってきた味噌ダレ、麺つゆも使って何品か作ることに。
ほうれん草と豆のサラダ、ほうれん草のおひたし、セロリのスティック、セロリと豚肉の味噌炒め。
このほか、鶏のパテ、キュウリのカラシ漬け、スープパスタがあり、それだけで腹一杯になり、結局メインディッシュの肉にたどり着けず。

DVDを観ながらおしゃべり、零時就寝。

5月1日(火)曇り

曇りである。寒そうである。朝食後、9:15、コーヒーショップ前で待ち合わせ。

滑走3日目。昨日の好天で融けた雪が夜の間に固まっている。Honeycombで足慣らしをするが、ピステンが入っておらず、ガタガタしていて極めて不快であった。そんな中、最初の一本で仲間の1人がテレマーク特有の転倒をしたようで、顔面から堅い雪面に突っ込む。
鼻血と顔の擦り傷、そしてゴーグルのレンズにヒビがはいる被害。彼女は一旦、休憩。

残りの4人は気を取り直してZigzagを滑る。こちらはきれいに整地してあった。カナダのイントラさんの検定をやっていたせいか? 思うに、いろいろなインフォーメーションはしっかりしてるのに「どのコースが整地され、どのコースがしていない」という情報は見あたらない。
しかし、Zigzagでは、3,4歳の子ども(ワーワー泣きながら、お母さんと滑っていた)や、かなり年輩の女性が練習していたが、バーン整備状況が判って滑ってるようだったから、どこかで情報が取れるのか?

午前中の3本目では、隣で検定をやってるカナダのイントラの真似をしたり、クルクル回って滑ったり、ストックで身体を持ち上げたり(左の写真)のお遊び。

昼過ぎに、Glacier Creekでひとりと合流。昼食はAsianのプレート。焼きそばにエビと野菜を載せ、ブラックビーンズのソースをかけたもの。まずまず。フォーチュンクッキーまでついてくる。

午後は昨日見つけ損ねたWishboneやらJCE沿いを何本か滑って、7th Heavenへ。この頃はもの凄いガスである。それこそ、右も左も判らない状態、コース端の緑やオレンジのマークを頼りに滑っていく。Southern Comfortから、森を抜け、Last Resortから戻ろうとするところで、Raptor's Ride(猛禽乗り?)を見つける。

このRaptor's Rideと平行するWhere's JoeWatch outYard saleの4本は、昨年Whistlerから観たときに、カタカナの「ハハ」のように見えた(左写真の左下辺り)コースである。

距離はそれほどでもないが、林間のそこそこ斜度があるコース。いずれも◆がついている(上級者コース)。Blackcombに来て以来、「機会があったら『ハハ』を滑りたいね。」と話していたコースだ。迷わず、Raptor's Rideの林に飛び込んでいく。これぞWhistlerの正しい楽しみ方である。

Raptor's Rideをはじめ、「ハハ」からはSunset Boulevardなる連絡コースを延々と、それこそ5キロほど?滑ってこないといけない。これで終わりだと締まらないので、最後にHoneycombを一本。転倒したメンバーのリベンジ滑走で上がり。

ヴィレッジのLa Brasserieで締めのビール。マギー審司の「でっかくなっちゃった」の耳を道行く人に見せては、国籍を問わずウケをとって満足。

この日の夕食は、昨晩焼けなかった肉を焼く。ふた晩続けて自炊。

おいらは自分セレクトのrib eye半ポンドを焼くほか、またまた付け合わせを担当。温野菜と豆のサラダ、それからポテトチップスを作ったほか、ピクルス、スモークサーモンを出す。

rib eyeは強火で両面をサッと焼き、おいしさを閉じこめたレアで頂く。麺つゆ、赤ワイン、メープルシロップ、ニンニクを混ぜて、フライパンに残った肉汁と一緒に煮詰めてソースを作る。これをかけて食ったら、不思議な味になった。まずは成功。

この日は最後にラーメンを食べて、少し早めに就寝。

2日(水)雨〜雪

滑走4日目。天気予報通り、窓の外は雨。
取りあえず、朝食は予定通り済ませ、出発は約1時間遅らせて10:00。
雨足は若干弱まったかに思えたが、ゴンドラの途中からガスになり、ゴンドラからExceleratorに乗り継ぐ辺りでは本格的に降り始める。持参のポンチョを着込む。

朝、出発までに十分時間があったのだが、ロビーにおいてあった端末でインターネット(10分1ドル)なんぞをしているうちに、板にワックスを塗るのを忘れてしまった。おかげで、滑走面に雪が付きまくり(泣) これまでの3日の滑走距離は半端じゃないのであろう。

Buzz Cut(丸刈り)からHoneycombで足慣らしをした後、Jerseycreamに抜けるところで雷鳥発見。この季節、雷鳥は「真っ白」との先入観があったので、最初見たときは「太った鳩」かと思った。2羽仲良く、雪が融けた地面をつついていた。苔を食べているのか、何か虫でもいるのか・・・

より上に行けば、雨が雪になっているだろうと、7th Heavenに移動。滑らない板での横移動はきつかった。確かに雨は雪になっているのだが、ガスがかかり、「板が滑らない」、「ゴーグルが見えない」という2名が11:30にGlacier Creekへ避難。

残りの3名が7th Heavenの◆を求めて滑走するうちに、さっとガスが晴れる。この辺りは数センチの新雪。リフトの上から見えたEverglades(低湿地)という林間コースを求めてさまよったところSunburn(日焼け)というコブ斜面に出てしまった。その隣もAngel Dustと名前は可愛いが、手強いコブ斜面。(実はAngel Dustとは「合成ヘロイン」を意味するのだそうだ。)
迷ったままで午前中終わるのは寂しいので、もう一本。今度は無事Evergladesを滑る。せっかくの雪なので動画も撮ったが、何故か動画の時ばかり「美味しいシーン」を提供してくれる吉田さんって、本番に強いと言うべきか。動画王の名をほしいままにしている。

この時点で12:50過ぎ。2人が待つGlacier CreekへBlackcomb Glacier経由で戻ろうと、殆どひとがいないバーンをひたすら滑る・・・が気持ち良すぎて、DakineThe Bite という短いけどハードな◆を滑る。叫びまくり。

グレーシャークリークGlacier Creekに入ったのは13:15。この日はチキンクリームのフィットチーネ。フィットチーネっていうときしめんみたいなヤツを指すのかと思ったら、この日のヤツはらせん型にひねった(DNAのモデルをさらにねじった感じ)形。初めての食感験。美味。

午後(と言っても、既に14時)になっても天気は変わらず雪。しかし、ガスは幾分良くなっている。7th Heavenに戻り、午前中に見つけたEvergladesを滑り、仕上げに「ハハ」の2本目Where's Joeを滑る。昨日のRaptor's Rideよりは滑りやすいが、いかんせんこの時点で15:50。下りのゴンドラが気になり大急ぎでSunset Boulevardで戻る。板が滑らないので泣きそうになる。午前中、板が滑らないのでリタイヤした仲間は、Glacier Creekでホットワックスをしてもらったそうで、見違えるようによく滑っていた。5ドルで所要5分。これはお値打ちである。

ゴンドラを降りる頃にはvillageも雨。ところが不思議なことに、こちらの人は傘をささない。帽子やフードで済ませてしまう。

雨の中ではあったが、恒例となった締めのビールをCITTAで。かなりの雨足だったが、30分ほど呑んでいるうちに小降りに。雨宿りしていたようなものだった。

晩飯に出る18:30頃には雨が止む。特にあてもなく、2ブロックほどグルッと一周して、カナダのチェーン店であるthe old spaghetti factoryで、文字通りパスタ。クラムチャウダーがうまかった。ここでもチキンウィングをextra hotにしてもらう。ビールにワインが進む。

部屋に戻り、昨日の残りのスモークサーモンなんぞをつまみながら、日課となった夜のミーティング。12時に就寝。

3日(木)晴れ〜曇り〜雪

朝食滑走最終5日目。この日の予報は午後からThunderstormである。雨はポンチョで何とかしのげるが、さすがに雷はヤバイ。早めに降りてきて買い物でもするか・・・ということで、朝食後、いつも通り9:15にスタートすることに。前日懲りたのでちゃんとワックスを塗ってスタート。

ところが、雨の降る気配はなし。Honeycombで足慣らしをして、JerseycreamwallJerseycreamで少し残ってる柔らかな新雪を楽しむ。特に、Jerseycreamwallはかなりの急斜面がリフト沿いに拡がり、注目を浴びながら滑るのが快感(笑)

11:00になっても7th Heavenは「準備中」にすらならない。そこで、4日間でまだ乗ったことのないCatskinnerリフトに乗ることに。併行するCatskinner(猫革職人?)コースにはNintendoテレインパークと子どものためのAdventure park(シーズンオフで閉鎖中)が配置されている。どちらのパークにも縁のない我々は真ん中の斜面を楽しむ。
今営業している唯一の「高速じゃないリフト」(「ファミリーリフト」と書かれていた)を降りると、準備中でもなかった7th Heavenがオープンしている! 昨日の雨を考えると頂上はかなりの雪? 既に11:30を回っていたが7th Heavenに急ぐ。

7HEから見ていると、ボーダーが歓声を上げ、粉雪を舞い散らせながら、斜面を滑り降りて来るではないか。特に名前のない斜面である。

おいら達も早速、滑った跡の無い斜面を捜して滑り降りる。うぉーー、気持ち良い。今シーズン、日本は雪が少なくて、こういう場面はなかったが、5月のしかも、ツアー最終日でこんなのを味わえるなんて。とにかく、雪は膝上であるが、サラっと舞うのである。これまでのスキー人生で体験したことのない感覚だ。

調子に乗って滑っていたら、傾斜が替わるところでトップが突き刺さり、生まれて初めてスキーをはいたまま前転した。が、板が外れることもなく無傷。いやぁ、楽しい!! スノボの若者達が、立ち入り禁止の新雪を求める理由が判った気がする。
結局1時間ほどたっぷりと粉雪を楽しみ、「ハハ」の3つめWatch out(気を付けろ)も制覇して、ようやくGlacier Creekで昼食。

この日は普通のハンバーグ。これがジューシーでうまい。

それにしても、Thunderstormはどこへ行ってしまったのだろう。青空すら見え始めている。
午後は「ハハ」の残り、Yard Saleを滑ることに。午前中のWatch outもそうだが、林間ではあるが、左の写真のように上から下まで一本道が開かれており、そこをまっすぐ滑ればよいのだ。

昨年、Whistler側からハハを眺めていたときには、まさかこれを4本とも滑れるとは思わなかった。一同、大感激である。

ここからゴンドラ頂上駅へ戻る。おいら以外の4人はゴンドラで下山。

おいらは1人残って、最後に、殆ど人がいなくなったゲレンデでExceleratorリフトを2本。(写真右は、あんまり暇なので、スコップで竹馬をしているリフト係のおにいさん。)

Buzz CutEspressoGnarly Knots(節だらけの結び目)、そしてHoneycombを滑って、今回のツアーの締め。

16:00過ぎに宿に戻り、シャワーを浴びて、買い物。
自分の着るものを中心に物色。CAN-SKIでウィスラーのロゴ入りのフリースと帽子を買い、満足。
その後、ブラブラしていたらGAPがセールをやっていた、ハーフコートが29.9ドル、実に87.5%引き。もちろん、衝動買い。これで物欲は満たされのか、悩みはしたが2010年のバンクーバー・オリンピックのロゴ入りTシャツ(26.9ドル)を買わずに済んだ。

19時に食事。日曜日にも入ったThe High Mountain BrewHouse restaurant。5人というのが半端なのか、同じ席に通された。あのときには壊れていた列車がちゃんと動いていた。
枝豆を「炒めないで、茹でて塩だけで・・・」とオーダーできるか聞くと「OK」。ちゃんと日本風に出てきた。やれば、出来るじゃん。きっと、そういう注文をする日本人が多いんだろうな。
そのほか、プライムリブやピザを頼む。ここの食事はハズレがない。一同、満腹、満足。

明日の朝食はめいめいが用意することにしてあったので、帰り際、スーパーへ。ついつい、余計なものまで目がいってしまう。ペッパーソースとメイプルコーヒーが何故かカゴに(笑)。

パッキングをする。コートを買ったので、日本から着てきた、袖口がすり切れた15年モノのコートはゴミ箱へ。こんなことでもないと、モノを捨てられない私・・・。
残るビール、ウィスキー、つまみで軽く、最後の反省会。始まりが遅かったが、1時間ほど切り上げ、零時半には就寝。

5月4日(金)雨〜晴

いよいよ帰国日。
6:20に目覚ましセット。朝ご飯は宿で食べるもよし、バンクーバー空港に向かうミニバスの中で食べるもよし。おいらは昨晩作っておいたサンドイッチと牛乳を車中で食うことにしてある。冷蔵庫の残りのニンニク、ザウアークラウトを持ち帰る。

7時、定刻通り出発。車中で朝食を済ませ、9時過ぎに空港着。
飛行機は13時発だから、昨年同様、かなり早いが、これより遅いと市内の渋滞にハマりそうである。殆ど並ばすにチェックイン。
スキー板は別窓口でチェックインなのだが、何故かおいらの板をケースから出せという。ただでさえ出しにくいのに・・・。出したところ、滑走面を綿でひと拭きして、何やら分析器みたいなものにくっつけている。火薬でも塗られていないか調べているのか? 当然で「ok」だが、おいらが、スキーケースに入れにくそうにしているのを中国系の係官ときたら、「お前のケースが小さすぎるのだ」云々と言い訳していた。大きなお世話だ。

吉田さん夫妻はここでお別れ。昨年同様、もう1週間滞在して、カナディアンロッキーを巡るのだそうな。東京へ向かうのは3名。
空港はそこら中で改修工事中。2010年に向けてなのだろう。そういえば、現在は空港と市内は道路でしか結ばれていないが、オリンピックまでにはモノレールを引くことになっているそうだ。

土産物は空港で買うことにしていたのだが、昨年あったはずのチーズ屋や鮭屋がない。まあ、無駄な買い物をせずに済んだというべきか。早々に搭乗口に向かったが、セキュリティを通ってしまうと、国際線の出発ロビーにはビールを飲める場所がないのだ・・・。ショック。
ヘッドレストとフットレストがある椅子に座りながら、同じく時間をもてあましているメンバーと、5日間の記憶をたどってみる。覚えているようで、覚えていない。5日間ってのは、そこそこ長いツアーである。そうこうするうちにあっという間に搭乗時間。

満席のエア・カナダ。チェックインが早かったためか、我々3人には3列シートの先頭が割り当てられていた。来るときよりもCAさん達の段取りが悪かった。不完全燃焼のまま、半分以上の時間を眠って過ごす。

5月5日(土)晴

成田到着は定刻よりも少し早い15時。出国審査で若干(5分くらい?)待つ。税関検査も問題なくパス。3人で最後の記念写真を撮り、解散。
おいらは板は空港から宅配便であとりえSに直接送る。さすがにシーズン終了、チューンナップを御願いした。これで、シーズン終了である。

【データ】

巨大なエア台 滑走日 :07年4月29日〜5月3日(シーズン通算滑走日数43日)
ゲレンデ:カナダ・ブラッコム全山(滑ったコースはこちらの黒い太線
リフト待:なし
宿   :BlackcombLodge

【おこづかい帳】

ツアー費 :246,740円(交通費(飛行機、空港使用料、空港送迎)、宿泊費)
リフト代 : 18,479円(5日券・春料金168.50ドル)
食費   : 19,268円(朝食・夕食・酒代割り勘)
 計   :284,487円


シーズン累計:855,757円



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