謎のうまいものスキーツアー

昨年から始まった東京のスキー仲間とのうまいものツアー。おいらには数少ない「 スキーは二の次」ツアーだ。貸しロッジでの自炊、今年は餃子作りをメインに、それぞれの参加者がお奨めの食べ物を持ち寄ったのである。おいらのキーワードは オトナ

03年2月28日(金)

今年は東海地区から4名が参加、おいらは、伝言板にもときどき書き込んで下さるととサンに同乗。20:30予定ぴったりに拙宅でピックアップ、ととサンの娘さん( こうさぎ・小2)と3人で一路、八方へ。今シーズンは自家用車でのスキーが少なかったが、ドアツードアは楽チン。
車内ではこうさぎリクエストのディズニーを押しのけて、ユーミンで盛り上がる。やはり、スタートは スキー天国、サーフ天国 、その後、恋人がサンタクロース ブリザード と続くのである。ここで子供向きの新ネタができたのだが、キーワードは オトナなので省略。

こうさぎが寝付いた後はさらにディープなオトナの時間。ヒダじんぼの「Bridge」やスネークマンショーのCDで盛り上がりながら、特に渋滞もなく順調に進行。白樺ゲレンデ近くの ログコテージ・エポック (要は、貸しロッジに1:25に現着。一番乗りであるが、既に暖房が入っており快適。

こうさぎの布団を敷いて、途中で買ってきたビールや持ち込みの酒をキムチで飲みながら東京組を待つ。東京組は予定よりも少し早め3時前に到着。
そこからが凄い。結局宴会が始まり、そして宴会だけでなく「 わたスキ 」の鑑賞会まで始まった。そのためにわざわざビデオデッキを持ち込んでるんだからオトナ である。結局、床に就いたのは 朝の5時だった。

3月1日(土)雪・雨

それでも8時過ぎには起きるのがオトナなのである。仲間が東京から買ってきたパンとコーヒーの朝食。来る途中の車中で多少ウトウトしたが、さすがに眠い。
コテージを出たのが10時丁度。ここはゲレンデのすぐ近くだが、途中に谷があり、そこを昇降するための専用の「リフトカー」がある。朝の定時運行が10時までなのでギリギリ。リフトカーを使えばゴンドラ駅まで3分。
リフト券、普通なら2日券だが、明日は明日の風が吹く、他のメンバーは食事券つきで実質4000円のパックを買う。おいらはMt6の10回券で1日券を引き替え。

T夫妻 まずは待ち時間15分でゴンドラる。そこから上は天気も悪く「行こう」という感じではない。
我々の仲間がバターゲレンデと呼んでいるパノラマコース(白馬国際第三ペア A・B線)を何本か滑る。ここは気持ちがよく、グルグル繰り返して滑っているうちに「バターになっちゃう」(ちび●サンボ参照)からのバターゲレンデなのである。

途中、休憩した仲間を呼びに、ゲレンデ下のサンテラス・パノラマ にはいったところ「ぴな(実際は本名)さん・・・?」って声をかけられビックリ。一昨年の5月、結婚式の司会をさせて頂いたT夫妻とお友達にバッタリ。皆さんとは東京・来会楽で出会って、よく店で顔を合わせたのですが、おいらが名古屋に来てからは、結婚式以来、殆ど会う機会もなかった。それが何とゲレンデで。世の中って狭いですね。T夫人は準指の資格を持っているスキー上手。一緒に滑りたかったのですが、仲間を待たせていたこともあり、 オトナとしては記念撮影(右写真。逆光でソフトになってます)のみでサヨナラ。

パトさんによる搬送 本隊に合流、天気がよくないので下に降りることになった。「ゴンドラ乗りたい!」という声に応え、咲花、北尾根方面ではなく、ゴンドラ方面をめざすことに。ゴンドラに乗ったら、また上にきちゃうので、下に降りる意味ないじゃん・・・とは思ったが、 オトナなので団体行動。
下るにつれ雪は雨まじりに。初級のおねーさまの先導をしながらユルユルと滑っていたら、先行していた今回ツアーの言い出しっぺ幹事さんがセントラルコースの下で突如現れたコブに飛ばされた。
腰を強打したようで、動けなくなってしまった。しばらく様子を見ていたが、滑って降りるのは困難そうなのでパトロールを要請、スノーボートで下まで搬送して貰う。(左写真。既に毛布にくるまれている。) 
救急救命法の講習を受けたているおいらだが、こういうとき、結局はパトさんへの連絡安全確保、待つ間の激励、保温 くらいしかできないんですよねぇ。
搬送後、彼女は旦那さんに連れられ医者に直行。

雨は降るわ、けが人は出るわで、またまたブルー入る。先週に引き続き、どうやらおいらにとって 八方は鬼門のようだ。

彼女を病院に送りだし、ちょっと遅い昼食を取り終えたら3時、雨はかなり強くなってた。
本隊は予定どおりロッジに戻って買い出し。おいらはオトナなのに、昨年同様、雨の中、独りゲレンデへ。
麓は雨でも上は雪
と期待してゴンドラで上がるとドンピシャ。「雪が降ってる」ってのは普通、悪コンディションなのだが、雨と比べりゃずっとマシ。上の良いバーンだけを滑ることも考えたが、リフト上で雪まみれになるので、 ゴンドラで繰り返し滑ることに。

4回ゴンドラに乗り、リーゼンスラロームコースとセントラルコースを交互に2本ずつ。ゲレンデが空いたので時折大回りを交えノンストップで麓を目指すが、暗くなった分、滑りにくい。
コースの最初5分の4は雪、残る5分の1が雨、という感じ。ゴンドラ待ちはゼロ、6人乗りに1人乗車。
最後の一本はゴンドラ最後の乗客。コテージに戻るリフトカーが17時までなので、少々焦る。こういうときに限ってミス。咲花に宿泊した前週と勘違いしたのか、そちら方面に直進してしまった。数メートル行き過ぎたところで気づき危うくコース変更したが、あのまま行ったら、「いっけねぇ、月の方向にでちゃった。(c)矢野君」と同じ、15分以上、余計に歩くことになったろう。
この時点で、コースには殆ど人影なし。頭の中にはブリザードがエンドレスで流れる。まだ5時前だし、冷静に考えれば、そんな大げさなシチュエーションではないが、道を間違えたってのに動揺。

餃子 何とかギリギリ、17時にリフトカーに乗り宿へ。下着まで濡れてる。すぐにシャワーを使わせて貰い人心地。買い出し部隊も戻ってきて、夕食の準備が始まる。この日のメインは 手作り餃子

具は3人がそれぞれの家庭のレシピで作ってきてくれているので、皮作りから始める。強力粉・薄力粉・塩・水。ボソボソの状態からこね続ける。腕に覚えのある人達がこね始め、みんなが交代していく。
おいらも最後の方でちょこっと参加したが、これが面白い。いや、タダの力仕事なのだが、こねているうちにある瞬間、種が 急に軟らかくなる のだ。化学変化でも起こったかのようである。これで完了、しばらく生地を寝かせた後、皮を薄くする係、具を包む係に分かれて流れ作業。おいらは、以前、大輔命さんの家で皮を薄くする係をやったので、今回も同様できは、右写真で・・・。

この間、こうさぎもお手伝い。彼女にとっては「料理」というよりは「粘土細工」であり「どっきりカメラ」だったようで、ジャムを入れるだの、何だのと言っては、周りのオトナから「 自分で食べられるモノを作りなさい」とたしなめられていた。確かにおいらの「チャレンジする弁当作り」も他人はともかく「自分は食べる」もんなぁ。

そうこうするうちに、医者から幹事夫婦が戻ってくる。当番医院に白馬じゅうのけが人が集中、頭を打ったとか骨折したっていう、いかにも緊急の患者の後回しになって、昼飯も食わないまま、相当待たされたらしい。思いの外、元気そうでひと安心なのだが、実際には よーついおーとっきというものが折れていたそうだ。(ううっ、聴いただけで、書いただけでイタイので、以下省略)

さて、全員揃って宴会開始。餃子は、水餃子、焼き餃子、蒸し餃子と手を替え、品を換えがサーブされる。ラー油や、どこぞのポン酢で頂く。具も大葉でくるんであったり、しいたけが自己主張してたり、いろいろ工夫あり。餃子って簡単なメニューだけど、各家庭でかくも違うものなんですね。
ちなみに、こうさぎ特製のからい餃子は幹事の旦那にあたってた。

餃子の他にも、牛のたたき、チャーシュー、カクテキ(韓国土産で爆発寸前)、葉唐辛子に葉わさびに自家製のコメ、某キョショー手製の調味料を使った炒め物・・・と、あとからあとから特選食材が登場。酒も、キリンの生ビールサーバーのほか、日本酒、ワイン・・・。特にワインは、仲間が餃子に合うやつってのを見繕ってきてくれたのだが、 辛口のロゼってのが美味かったな。

この時点ですっかり「わたし食べる人」状態。みんな、ごめんよー、だって美味かったんだもん! BGV代わりに今回2度目のわたスキを流したが、みんな、映像が頭に入ってるので、特に画面に向かうことなく食事を楽しむ。それでもツッコミどころではみんながツッコム。往路の車中で考えた子供向きのネタも披露。みなの温かい視線を幹事だのであった。

そうこうするうちに(って、どういううちだ?)、大分、お腹もテーブルも落ち着いてきた。ほどなくして ボンベイtoナゴヤ が始まる。あの映画の困ったところは、最初の40分はごく普通の「出来の悪いインド映画」なのである。その間は適宜、ご歓談いただき、後半部分はツッコミどころを説明しながらご覧頂く。夜も更けるにつれ、昨夜のドライバーを中心にひとり減り、2人減りして、最後はドライバーじゃないのが4人と午後になってからやってきたドライバー1人が残る。

5人になってからは、板にワックスを塗ったり、マッサージをしたりしながら、一体何を話してたのか。とにかく餃子を最後の一個までおいしく頂き、ワインを次々とあけ、フォアグラをクラコットに載せてほおばり・・・と言うことだけは覚えてる。きっと オトナの会話を楽しんでいたのだろう。就寝は2時近かったようである。

2日(日)快晴・強風

快晴だが・・・ さて、一夜明けた日曜日。先週から白馬5日目にして、初めて青空が広がっている。8時過ぎにはみな起き出す。みなが食事をしている間、おいらは、昨晩ホットワックスした板から余分なワックスをこそげ取り、ブラシをかける作業。いつも自分ではスプレーワックスなので、これらの作業をやるのは初めて。結構、力がいる。いつもやっていただいてる皆さんに感謝。

作業を終え、皆と時間差で朝食をとる。コーヒーとパンが基本だが、昨晩から引き続きのフォアグラとか、チャーシュー のおにぎりとか、おやきとか、およそ朝飯らしからぬモノがたくさん出てる。

朝食後、まずは男性4人がポケットに缶ビールを忍ばせ、ゲレンデに向かう。出ないのが3名。あとの3名は態度保留だが、今日は午前中で終わりなので、待たずに先発。
リフト券は半日券(今日もMt6が使えない)、ゴンドラは長い列ができてたので、白樺第一ペア、セントラルペアとリフトを乗り継いでパノラマゲレンデへ。写真の通り空は青い。しかし、おいらの後ろから白く立ち上るのはオーラではなく、頂上付近の地吹雪なのだ。もの凄い風。
ここで少々腹の調子が悪くなったのでレストハウスに駆け込むうちに、後発の2人とも合流。人数が増えてパノラマを数本。

居残り部隊から「撤収するから早めにね。」との無線連絡もはいり、12時過ぎにはゲレンデを後にする。実際に滑った時間は1時間半くらいだったろうか。上げ膳据え膳の宿とは違うから仕方がない。物足りないのは確かだが、このツアーは「スキーは二の次」なので良しとする。

中途半端な時間のため、リフトカーの係を呼び出す。少々間があった。そこで、おもむろにポケットから缶ビールを取り出し乾杯、 オトナの時間調整である。チーかまをつまみに、ちょうど一本飲み終えたときに「お待たせしました。発車しまーす。」。グッドタイミングである。

宿に戻って、着替え、喰いきれなかった食材を少しずつ腹に入れ、それでも入らなかった食材はみんなで分けて持ち帰り、布団を片づけ、洗い物をし、掃除機をかけ、(殆ど、やっていただいてましたが)、コテージを後にしたのが14時過ぎ。

エコーバレーのおやき屋 エコーランドにあるおやきの山愛 に寄り、体調を崩してこれなかった仲間におみやげを買う。ここのおやきは仲間のお気に入りである。店の中でも食えるのでしばし休憩。この山愛、「宅建免許」「建築士免許」が額に入って壁に掛かってる。不動産屋サンも兼業しているらしい。
おいらは食材の整理で腹一杯だったので、みながおやきを食べる間、しばし周辺の探索。白馬聖教会 なんてものをみつけた。山愛の斜め向かいの焼き肉屋の看板に描かれた牛の目つきがとってもシュールなのだが、これは現地で見てのお楽しみとしておこう。全てを出さないのが オトナである。ここを出たのが15時を少し回ったところ。

その後は場所は定かではないが そば処 常念 という店に連れていってもらう。座ると野沢菜とリンゴが出てくる。
蕎麦だけじゃオトナじゃないので、ドライバーのととサンのOKを貰ってから升酒とわさびの醤油和えを頂く。酒は銘柄がわからない「まぼろしの酒」。すっきりしてた。そばはもりそば2枚。ちょっと飽きちゃったくらい量は多かった。

ここを出た時点で既に17時を回っていたと思う。(時計をチェックしなかった)
豊科から高速に乗り、順調に進み、拙宅着は21:35でした。とにかく、よく喰った3日間だった。

【データ】

滑走日 :03年3月1日〜2日(シーズン通算滑走日数33日)
ゲレンデ:白馬・八方尾根
ゲレ食 :不明(ゴンドラ近くの普通のレストラン カツカレー1000円 生ビール600円)

【おこづかい帳】

ツアー費 :  14,200円(コテージ2泊、食事、酒を割り勘)
交通費  :   4,800円(ガス代、高速代割り勘)
リフト代 :   7,000円(Mt6の1日券3700+半日券3300)
昼食代  :   1,600円
 計       27,600円
(この他、ひとり1500円の予算で食材持ち寄り)

シーズン累計:573,180円


自宅−名駅のバス代、昼食代は、昨年までは算入しませんでしたが、今年は覚えている範囲で足してみます。


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